「伸びたな」
ふとした時に歳三さんの指が私の髪に触れる。
そのまま口付けされてしまっては顔が熱くなる。
「あのっ…」
閉じられていた紫の瞳が開いて私は一瞬にして囚われる。
「女の表情するようになったな」
「それはどういう…」
そしてあっさり腕を引かれ押し倒されてしまった。
「こういうことだよ」

*






ぽんと置かれて梳くように撫でられて引き寄せられる。
だってあまりにも優しくて。
「どうした?」
「あ、いえ…その……土方さんに撫でられるの好きだなぁって思って…」
少し驚いたように瞠目した土方さんが優しく笑顔を深めた。
「いくらだってしてやるよ」
そう抱き締められて囁かれた。
「可愛すぎるぞ」

*『頭を撫でている』『土千』を描きor書きましょう






愛した女と過ごす時間がこんなにも愛しいとは思わなかった。
あまり見ないでくださいと膨れて照れるお前がこの俺をここまで変えた。
いつだったか千鶴は言う。
『随分穏やかに変わりましたね』
間違いなく千鶴が傍にいてくれたからだ。
頬を優しく撫でて
「ありがとうな」
と言えば満開の笑顔が待っていた

*






今ではすっかり定位置の歳三さんに引き寄せれた
その先の胡座をかく歳三さんの足の上。
とても近いところで抱きすくめられる。
「歳三さん!」
「1番お前を感じられるんだよ、悪いか?」
そう言われたら構わない。
嫌とかじゃなくて、その…
「悪くないです…ただ恥ずかしくて照れてしまって堪らないんです」

*






「大分魘されていましたよ」
心配そう覗き込む千鶴の手が半端に空を漂った俺の手を掴んでいた。
「千鶴か…」
暗闇の夢の中必死に掴もうとした。光を。
「歳三さん?」
それは千鶴だったのだ。
俺の光。
小さな手を握り返す。
「ありがとな、千鶴。お前は俺の光だ」
優しく笑うお前に柄にもなく泣きそうだった

*






時々、そう時々。
貴方の姿が見えなくなると不安に襲われる。
この小さな家なのに。
「千鶴、ほら」
安堵する私に貴方は腕の中へ誘って私は迷い無なく飛び込んだ。
「不安にさせちまって悪かったな」
「いえ…勝手に不安になっただけですから」
どうか神様。
願わくば彼を奪わないで。
どうか少しでも長くーー…

*






さっきまでの女の艶やかさを残しつつ
あどけない寝顔で眠る千鶴をただ眺めていた。
「まったくお前ってヤツは…」
俺を翻弄してくれるんだ。顔にかかる髪を払う。
甘い嬌声も俺ろ見上げた潤う瞳もありありと思い出せる。
「最高の女だ」
抱き締める腕を強めれば擦り寄る千鶴の額に口付けて睡魔に目を閉じた

*






押し倒して散る黒髪と堪らず視線をそらす仕草が堪らなく色っぽい。
「なんだ誘ってんのか?」
揶揄すれば
「誘ってません!」
強い口調が全てを物語る。
仄かに染まり出す赤。
「千鶴知ってるか?そんなお前がどれだけ俺を誘い惑わしてるか」
どれだけ俺が我慢してるかもな。
「すげえそそる。だから食わせろ」

*






思わず見入ってしまったのはアクセサリー屋さんのウィンドウ。
「欲しいのか?」
「あ、そういうわけでは…」
欲しくないと言ったら嘘になるけど
「お前に結婚を申し込む時にはちゃんとダイヤの指輪買ってやるさ」
先生の言葉が嬉しかった
「知ってるか、千鶴。ダイヤには変わらぬ愛って意味があるんだよ」

*






なんだか恥ずかしくて照れ臭くてキスを強請る歳三さんの頬に
触れるだけキスをしたらあっさり捕まってしまった。
顔が熱いし歳三さんの顔が見れない。
「千鶴するなら唇だろうが」
揶揄する声。
頤に添えられた手で顔を上げさせられた。
熱を帯びた瞳とかち合う。
「でも可愛いから許してやるよ」
唇が重なった

*『頬にキス』を土千がすると萌え。『初々しく』だと更に萌えです。






大好きです。
そう認めた手紙は貴方の愛用していた着物と刀を埋葬する時に埋めた。
どうか天国の貴方に届きますように。
涙は零れる。
誇りの羽織によく似た浅葱の空を見上げてもう一度呟いた。
「大好きです、歳三さん。いつまでも貴方を」
貴方は私の笑顔が好きだと言ってくれたから笑顔で貴方を見送ります

*






ただ二人縁側に並んでいる時間が好きだった。
数歩後ろが定位置だったかつての私には信じられない光景かもしれないけど。
「どうした」
「いえ、こうして土方さんの隣に座る日が来るなんて想像出来なかったなぁと」
「俺もだ」
他愛ないことで笑い合って触れ合って。
「幸せです」
胸がいっぱいになるくらいに

*






「なんだよ」
ふと目が合った千鶴がさっと目を逸らして顔を背けてしまった。
相変わらずの初々しい反応。
纏めた髪から覗く耳まで赤い。
「いえ…あの…」
「ん?」
「恥ずかしくなっちゃって…」
背を向けてしまっている千鶴を後ろから抱き締める。
「惚れ直させやがって」
とん…と預かる背中に愛しさが増した

*『ふと目が合って気恥ずかしくなる』『土千』を描きor書きましょう。






何かあれば歳三さんは私を自分の足の上へと抱きこむ。
今日もそう。
隣に座ろうとしたら手を引かれて胡坐をかく歳三さんの上。
「嫌か?」
「ちっ違います!」
本当は嬉しい。
甘えてるようで。
ただ恥ずかしいだけった。
顔が触れる程の近さに。
「お前はこうでもしねえと甘えねえだろ」
優しい瞳がそこにあった

*『抱っこしている』『土千』を描きor書きましょう。






「ありがとうございます!」
笑う千鶴に不覚にも女の色を見た。
歳の離れた小娘の筈なのに。
だからつい口にしてしまった。
「やっぱお前も女なんだな」
意味がわからず首を傾げた仕草に今度はあどけなさを見た。
可愛いヤツ。
そう思った自分に驚いた。
この時からかもしれねえな。
千鶴を女として見始めたのは

*