”そういう仲なんだから”と名前で呼ぶよう言われてた。
でも気恥ずかしさと照れで言えなくて。
今日はと勇気を出して
「と、とし…ぞう、さん」
「おう」
呼んだらひじ…歳三さんが瞠目してバツが悪そうに視線を外してしまった。
目元が仄かに赤い。
少し照れた歳三さんにまた少し距離が近くなったと感じた

*『初めて名前を呼ぶ』『土千』を描きor書きましょう。






「千鶴」抱き寄せられて何かを催促される。
「あの…」
「たまにはお前からのキスがほしいなってな」
「出来ません!」
顔が熱くなるのがわかった。
「千鶴、顔赤いぞ」
「誰のせいですか!」
すっ…と頬に手が添えらて唇が重なった。
ふいにキスが深くなって離れた。
「ま、お前とキスしたかっただけだけどな」

*






些細なことが嬉しい。
例えばお仕事中の土方さんにお茶を
お持ちした時にさりげなくお礼の言葉を聞けた時とか。
誰かを好きになるっていうのはきっとこういうこと何だろうな。
お側にいて何か力になりたい。
だからたかがそれだけと言われようと私には嬉しくてたまらないのだ。
ずっとお側にいれたらいいのに

*






可愛いヤツだと頭を撫でれば
「もう子供扱いしないで下さい」
とむくれられた。 「安心しろ、子供扱いじゃねえから」
「じゃあなんですか」
抱き寄せて教えてやる。
「愛しい女扱いしてんだよ」
見える顔が赤くなる。
「それでも嫌か?」
「狡いです。嫌な訳ないじゃないですか」
とん…寄りかかる千鶴に口づけた

*『頭を撫でている』『土千』を描きor書きましょう。






土方さんの隣に座ろうとしたら腕を引かれ後ろから抱き締められる格好になった。
「ちーづる」
甘やかすその声がすぐ耳元で響く。
「なっなんですか」
心臓がバクバクと鳴っていて土方さんにも聞こえてるんじゃないかと思うくらい。
「いや、好きだなぁと思ってな」
項に顔を埋めて優しく口付けられた。

*






雷の音に肩をびくつかせて驚いた千鶴の顔に明らかに恐怖が浮かんでいた。
なのに、遠慮がちに俺の袖を力いっぱい握るだけ。
思い切り抱きついてくれたって俺は一向に構わねえのにな。
「ったく…」
袖を掴んでる手を引いた。
「こうしてる方がいいだろ?」
「…はい」
ぎゅっと抱き返す小さな体を抱き締めた。

*






「千鶴、お前本当いい女になったなぁ」
「突然何を…!」
「誰のおかげかな?」
「そういう土方さんこそ随分変わりましたね」
「ああこれだけ愛しい女がいるんだ」
「私今の土方さんの方がずっと…好きです…」
少し照れたように顔を俯かせる仕草に愛情を抱く。
「俺もだ。毎日俺はお前に惹かれていくんだ」

*






「お前はいくら見ても飽きねえな」
感じる視線が照れ臭い。
なのにそんな風にそんな顔で言われたらどうしたらいいかわからなくなる。
「それ位俺にとっては愛しい女でいい女なんだよ」
たまらない口説き文句。
顔が熱くなる。
愛される幸せ。愛する幸せ。
「…私も土方さんをつい目で追ってしまうんです」

*






「なぁ千鶴」
行為の最中にそんな甘い声。
「…一生俺の傍にいてくれ」
熱い愛撫がいつもより優しい。
「当たり前です」
抱き留めるように貴方の首に回す腕に力を込めたら深い口づけに迎えられた。
「貴方を離すつもりなんてありますせんから」
再開された愛撫はやっぱり優しい。
それは貴方からの二度目の祝言

*






貴方に求めることは一つだけ。
どうか長生きをしてください。
私が貴方の傍にいられますように。
「千鶴」
と優しい声がいつまでも聞けますように。
落ち着く温もりをいつまでも感じられますように。
私が長く貴方を愛せますように。
そしていつまでも愛されていたいんです。
こんな幸せな日々が続きますように

*






私の手を包む土方さんの手が好きだった。
優しくて温かくて心の奥まで満たされる。
素直に伝えれば困ったような顔をした。
「でも俺の手は――」
「でも私には大好きな人の手です。いつも私を守ってくれた」
そう言うと柔らかく微笑う。
力強くなった握られた手。
「これからはお前だけの手だ」
「はい…!」

*






「もうすぐ夏ですね」
徐々に強くなる日差し。
それでも北の大地の季節は過ごしやすく。
「早いものだな」
歳三さんと過ごす何度目かの夏がくる。
また一つ季節を重ねられたら喜び。
「また余計なこと考えてるだろ」
見透かされて抱きすくめられた。
その腕に身を委ねる。
少しでも多く季節を重ねられますように

*






「歳三さん?」
返事のないのが心配で覗いて見たら居眠りをされていた。
二人暮らし始めて知ったこと。
甘えたがりなところがあるところ。
何か羽織るものをとかけた所で強く引っ張られた。
してやったりな歳三さんの顔。 「起きてらしたんですか?」
「さぁな」
しっかり抱きかかえられて逃げられない至福の時

*






その小さな背中に思う。
どれだけの物を背負い、俺を支えてくれたのか。
「千鶴」
ふと呼びかければ洗濯物を干す手を止め振り返った。
「ありがとうな」
そして、今ある幸せな日々を。
「なっ何ですか突然!」
照れたように慌てる千鶴が愛しい。
「なんでもねえよ」
ただ噛み締める。
千鶴という存在の大切さを。

*






「大好きだよ」
優しく、でも、強く抱き締められながら囁かれた言葉に胸の奥がきゅうっとなる。
「千鶴」
どんな魔法の力があるのだろう、この人の声には。
「私も、です…」
漸く言葉に出来た時には綺麗な笑顔を浮かべるから私の心臓は早鐘を打つ。
幸せに溺れながら身を委ねる。
愛される喜びを感じながら

*