穏やかな気恥ずかしくなるくらい優しい表情でこちらを見詰めてくる、愛しい人が。
ずっとその背中を追いかけてきたから、
なかなかあなたの顔を見ることが出来なくてそれを少し寂しく感じたこともあった。
でも、今は凄く幸せなんです。
すぐ傍に歳三さんの顔がある――すぐ隣に歳三さんがいる――たったそれだけが。
ねぇ歳三さん、私はあなたからどう見えてるんでしょうか。
あなたはどう感じてるのでしょうか。
いつかおっしゃってくれた春の月のようにあれてるでしょうか。
いつもすぐ傍で感じる温もりがある。
寄り添う凛とした強かさと柔らかな愛情と落ち着く温もりをくれる、愛しい人が。
ずっとこいつの前を歩いてきたから、
おまえの顔を見ることは少なく、振り返ってもやれなかった。
いや、前だけを見て走り続きた。
今俺は凄く幸せなんだ。
おまえのおかげだな。
隣を見れば沢山の愛情で俺を見上げる千鶴がいる。
抱き寄せる愛しい千鶴という存在がすぐ傍にある、ただそれだけが。
今はすっかり綺麗になったおまえを俺だけが見ているなんて贅沢だな。
他のやつらに見せる気はねえが。
なぁ千鶴、おまえは俺の春の月だ。
おまえとの日々を重ねれば重ねるほど、そう思うんだぜ。
もう手離せねえ、大切な愛しい俺が心底惚れたただ一人の女だ。
だからどうか、愛する人の傍で幸せを感じる日々が永く続きますように。
だからどうか、愛する人の笑顔を隣で見れる日々が永く続きますように。
どうか、永く永く積み重ねていけますように。
私達が、俺達が、別たれることがありませんように。
願いは尽きなくて、どこまでも貪欲で、
二人でいられる幸せを願う私達を、俺達を、どうかお許しください――…。