千鶴、ずっと疑問に思ってたんだが

なんでしょう?

おまえ、いつまで俺のこと土方さんって呼ぶつもりだ?

え?

【え?】じゃねえよ。
形だけとはいえ祝言上げてもうすぐ1年じゃねえか。
俺達はこういう仲なんだ、名前で呼ばない方がおかしいだろ?

ですが……

おまえにとっちゃ土方さんって呼ぶのが長いから、
暫くはそのままでいいだろうって思って待ってやってたんだ。
なのに一向に呼んじゃくれねえ。

あの…土方さんは名前で呼ばれたいんですか?

当たり前だ。
大体、惚れた女に名前で呼ばれたくないなんて男がいるわけねえだろ。
だから、おまえも名前で呼んでくれ。

えと…

もう1年も待ったんだ。
おまえは俺のことてめえのもんだっていうくらいなら、名前で呼びやがれってんだ。
愛情表現の一つとでも思いや出来るだろ?

あ…はい…あの…

ん?
……と、歳三さん…。

お、おう。

………。

………。

………。

…………千鶴。

は、はい…

ありがとな。早く呼び方、慣れろよ?

歳三さんも慣れてくださいね?

言うじゃねえか。
だがな、その為にはおまえが呼ばなきゃなんねえってことだ。

っ!

頼んだぜ。

…はい、歳三さん。